”チャーリイ・ゴードンそこのけ”
明日部屋を片付けます。
これは己にとってまさしく自傷するよりも自らを傷つける行為であります。
己が部屋を片付けないのは主に「個人の避難場所という小部屋の中にある異化の念やセンスオブワンダー」が消えるからです。
手洗いは好きですが片づけは嫌いです。
己の風見鶏とも言える姉が家を去った後己の家の人間たちはその部屋にあったものすべてを分解し破壊し指定ごみ袋に詰めて捨ててしまいました。
ゲームもネットもテレビもできない人間が唯一出来たのは姉の部屋で本を読むことでした。
目の前で有名なナチ公共の焚書の写真のように思い出を破壊された気分は皆さんにも理解できると思います。
それを自らに行うという事なので、己はしこたま片づけが嫌いです。
己は短期・長期問わず記憶力が恐ろしく低いです。視覚やら聴覚やらで刺激が与えられない限り、名前や出来事を思い出すことができません。空になったペットボトルもAmazonの段ボールも電話の内容や今日の買い物を思い出すのにに必要だから置いているのです。
記憶領域が弱いというよりは離人症的な状態が近いのかもしれません。
現に私は21世紀の精神分裂症患者でありそういった症状は同疾病においてはよく見られるものだと聞いております。
多くの人は子ども時代の美しい思い出を持っているものだと思いますが、私は違いました。
どちらかというとその疾病の症状によって周りから狐憑きのように扱われており、自身もキの字のとおりに狂っていたのですから、心の底から良い思い出は一つもないと言い切れます。
己がキグルイとしてその運命を知ったのは「アルジャーノンに花束を」でした。
まさしく己の意識はチャーリィ・ゴードン君のような山形を描いております。
間違いなくこれから年を取るにつれてキの気は増していくでしょう。己は人ではない何かになっていくでしょう。そして細胞膜が破れ外界と生体の境が消え細胞基質が溶け出すように己は消えていくのだと思います。
己は殺してくれ殺してくれといいつつも死を恐れているのがよく分かりました。
訂正します。
全部終わらせてくれ。
ついしん
どうかついでがあったら、やすみのくにをおねがいします。