【自動筆記】 ””変身””
歩いているとつぶやきたくなる言葉があります。
「変身」
横断歩道で隣に並んでいる人が突然こんなことを言ったら驚きますよね。
僕は自分の行動に責任を取れないのでそんなに人の事を云えないのですが、隣の人が唐突に喋り始めたら結構怖いと思います。
このブログを始めさせていただいてもう結構な時間がたつのですが、そんなにコンスタントに更新できませんでしたね。私はクリエイティブな人間ではない。
言い訳していいわけ? そんなことはない。
変身という言葉はヒーロー的なものだけではない気がするのです。
私は最近モノマネのネタを練るにあたって””変身””という言葉をよく使います。
何のモノマネをしているかは大体わかるでしょうが……
とにかく、変身という言葉においてはプラスの意味だけではない気がするのです。
変身、その言葉の根底にあるものには、身が変わる、身体が変化することがあると思います。
身体が変化すること、これって、本当にいいことなのでしょうか?
「ザムザはある朝起きると、自分が巨大な虫に変わっている事に気付いた」
有名なカフカの変身の序文です。
仮面ライダーの「変身」という掛け声は、カフカのこの序文からとられていると聞いています。
仮面ライダーも、特に昭和ライダーは改造人間として、元怪人としての悲哀を描くシーンもありますよね。
私はそういう悲哀を描いたライダーが特に好きです。ネオライダーとか。
変身、変身、変身。
そう唱えているうちに私はいつか朝起きたら虫になっているのかもしれません。
いや、もうなっているのかもしれない。
ただ食らい、眠り、排泄するだけの芋虫……
書き出してみれば、私はすでに虫になっていたようです。
ああ!もがくだけの!むさぼるだけの!巨大な虫!
しかし、芋虫というものは綺麗な虫になるのです。
蝶、蜂…… どれも芋虫が””変態””(メタモルフォルツェ)してなるものですよね。
私は蝶に、蜂に、成りたい。
いつかは現世を妖しく羽ばたく蝶に。
使命を背負い、命を以てそれを成す蜂に。
成虫になるためには、芋虫である私は何をすればいいのでしょうか?
……
……
……
芋虫に何ができるのでしょう。
ただ食らい、眠り、排泄するだけの芋虫には、それ以外を成すことはできないのです。
ただもがくだけ、醜く、卑しく……
いつか成ることを祈って……
私は毎日祈っています。
何にとか、誰にとかは一切決めていませんし、自分でもわかりません。
ただ、皆が幸せになるよう、傷つかず、そして望みをかなえられるよう……
祈りとは、愛。
愛とは祈りなのかもしれません。
どうして? 舞城王太郎を読め。
変身、変身、変身。
あなたは変身して何になりたいですか?
変身して成るものにはいろいろありますよね、ヒーロー、美少女戦士、虎など……
私は天使になりたいです。
天命の元に御言葉を届け、そして御心のままに裁く、究極の、摂理に。
私は神様を信じていません。
もしいたらパイ投げしてやりたいですね。とびっきり甘いパイを投げつけてやりたいです。
人は変身して何になるのでしょうか。
やはり怪物になるのでしょう。
怪物になったものは、その姿に泣き、もがくことしかできなくなってしまうのでしょうね。
世界には、怪物になったまま、誰にも救われず、涙も枯れてしまい、ただただ生きても死んでもいないだけの人々がいます。
私はインターネットの天使として、そういった人々を救っていきたいです。
””われはインターネットの天使、天の摂理の為すままに、与え、奪い、そして裁くもの。””
””自然を神に還せ””
これを決め台詞にしたいですね。
決め台詞、使っていきたいですね。
と、いうわけなので、信号待ちの間、私はあなたの隣に立ち、そしてつぶやきます。
「変身」